何回でも論文添削!技術士(建設部門・総合技術監理部門)受験 PFIは本命か?
PFIは本命か?
 掲載した記事は「空中権」に関する話題だが,最近やたらとPFI関連のニュースが多い.昨年までの建設一般論文が今年も継続されていたら,本命はPFI/PPPなんだろうなぁ.
 PFIを本命と予想されている方も多いと思うが,PFI推進の課題は,採算性や運営ノウハウなどの経済学・経営学,あるいは法体制や契約などの法律学が中心となる.つまり,理工学を主とする技術士(国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者)に問うべき内容なのか?という天邪鬼の見方もできる.
 とはいえ,課題解決能力論文(制度改正で新設される分野)は,「選択科目」に係わる社会的な変化に関係する最新の状況も対象とされるから,「選択科目」がPFIに関連する道路・港湾及び空港・都市及び地方計画で受験される方は準備しておいたほうがよいと思う.

 政府が7日に開いた経済財政諮問会議(議長・安倍首相)で、民間議員から、首都高速道路の老朽化に伴う巨額の改修費用の一部を捻出するため、道路上の空間を利用できる「空中権」を民間事業者に売却する提案があった。
 政府は、公共施設の運営権などを民間に売却した資金を社会資本整備に充てる政策を推進する方針で、今後、東京都などと本格導入に向けた協議を進める考えだ。
 会議で、安倍首相は「高速道路の大規模改修は、都市と高速道路の一体再生に向けた起爆剤。具体的な検討を続けてほしい」と太田国土交通相に指示した。
 政府が空中権の売却対象として想定しているのは、都心環状線の東京都中央区銀座周辺の約1キロの区間。現在は半地下となっている道路に天井を設け、地上面を造成する。この土地の上空に空中権を設定して売却するなど周辺地域の都市開発計画と一体で進める考えだ。
 YOMIURI ONLINE 2013年5月8日:首都高の「空」売ります…改修費用捻出で検討へ

 経済財政諮問会議の提出資料(PDF:21世紀型の社会資本整備に向けて)では,将来の国民にとって真に必要なサービスはどのようなものか,という観点が強調されている.これも「科学技術に関する高度な知識と応用能力」との関連性は低いように思える.
 真に必要なサービスはどのようなものか,を突詰めると,人は社会資本に何を求めるか,という公共哲学的な話になってくるんじゃないか.社会資本は人が快適に生きるための基盤であって,より高次なものを望むと,楽しさや良質さを求めるようになる.こうしたニーズの何が真なのかを決めるのは困難だし,「将来の国民にとって」の「将来」ほど不確実性は高いわけで……結局どこに科学技術の出番があるんだろうか.

 PFI/PPPで公的負担を減らそうとする意図は理解できるんだけど,それよりも高齢者3経費(基礎年金・老人医療・介護)の削減というか,世代間格差の是正が先のような気がする.高齢シルバー世代を中心に回る社会システムの見直しこそ,真に必要な成長戦略なのかもしれない.

PDF:経済財政諮問会議説明資料:21世紀型の社会資本整備に向けて(参考資料)
PDF:経済財政諮問会議説明資料:社会資本整備について

―受講者さんへの確認事項―
 現時点で,建設部門は想定問題16問(専門(従来の選択科目)その11・専門(新設される分野)その5)を配布済みです.総監部門は想定問題その10(最終問題)までを配布済みです.
 もし手元に届いていないようでしたら,メールで連絡してください.セキュリティソフトによっては,送付したメールが弾かれたかもしれないので.

建設一般 | 【2013-05-09(Thu) 18:41:32】
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