筆記試験の記述式問題で問われた「不測の事態が発生して多大な影響を与えたもの」となりうる新型インフルエンザが流行期入りしたようだ.筆記試験の再現も大切ですが,そこで問われた事項を最新時事に置換えてみることも大事です.
要するに,不測の事態が生じたきっかけ(トリガー)を新型インフルエンザの爆発的流行と仮定して,その対応を考えておいたほうがよい.もちろん,口頭でのやりとりだから,事細かな文章にする必要はない.自分が所属する組織における「大まかな対応」を,自分の言葉で説明できれば十分です.
口頭試験の実施時期を考えると,これが話題になる可能性は高いかもしれませんよ.
Amazon:新型インフルエンザの企業対策
Amazon:決定版!新型インフルエンザ「事業継続計画」入門
これらの書籍に限った話ではありませんが,書籍に書いてあることをバカ正直に真似るのではなく,自分が所属している組織の規模,自分の立場(権限と責任)に応じて,柔軟に読み解く必要があります.
あと,総監の「5つの管理」という枠組みも柔軟に考えましょう.たとえば,従業員の健康管理(安全管理)は,従業員の家族や交友関係者への感染予防,ひいては社会環境に与えるインパクトを軽減させること(社会環境管理)にもなるわけです.
5つの管理項目は単純化されたフレームであって,これらを事細かに分類することが目的ではないわけです.分類することに躍起になっている自分がいたら要注意ですよ.
―今日のことわざ―
燈明で尻を炙る
要するに,不測の事態が生じたきっかけ(トリガー)を新型インフルエンザの爆発的流行と仮定して,その対応を考えておいたほうがよい.もちろん,口頭でのやりとりだから,事細かな文章にする必要はない.自分が所属する組織における「大まかな対応」を,自分の言葉で説明できれば十分です.
口頭試験の実施時期を考えると,これが話題になる可能性は高いかもしれませんよ.
新型インフルエンザに対する事業継続計画(BCP)の書籍はたくさん出版されていますが,次の2冊が読みやすいと思います(新型インフルエンザの企業対策のほうだけでも十分).厚生労働省は21日、新型インフルエンザについて「流行シーズンに入った」と正式に発表した。
全国約5000医療機関を対象にした国立感染症研究所の定点調査で、最新の1週間(8月10?16日)の1医療機関あたりの患者数が1・69人となり、流行開始の目安となる1人を超えたため。
この1週間の推計患者数は全国で11万人前後に上るという。
……中略……
インフルエンザウイルスは高温多湿の夏は活動が低下するため、これまで夏に流行することはあまりなかった。しかし、新型の場合、免疫を持っていない人がほとんどのため夏でも流行しているとみられ、同省では、秋から冬にかけて一層の警戒が必要とみている。
季節性の場合、流行のピークは例年11?1月で、流行入りから5?10週間でピークを迎えるが、同省は「新型の今後の展開は予測できない」としている。
「YOMIURI ONLINE 2009年8月22日」
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これらの書籍に限った話ではありませんが,書籍に書いてあることをバカ正直に真似るのではなく,自分が所属している組織の規模,自分の立場(権限と責任)に応じて,柔軟に読み解く必要があります.
あと,総監の「5つの管理」という枠組みも柔軟に考えましょう.たとえば,従業員の健康管理(安全管理)は,従業員の家族や交友関係者への感染予防,ひいては社会環境に与えるインパクトを軽減させること(社会環境管理)にもなるわけです.
5つの管理項目は単純化されたフレームであって,これらを事細かに分類することが目的ではないわけです.分類することに躍起になっている自分がいたら要注意ですよ.
―今日のことわざ―
燈明で尻を炙る
お盆は高速道路で移動したのだが,追越車線を80km/hでノロノロと走っているクルマに加え,走行車線では60km/hで走っているクルマもあった.問題なのは,こうしたドライバーが「自分は安全運転している」という態度で,後ろの混雑状況にまったく気付かない点だ……勘弁してくれよ.すべてが土日1000円のせいだなんて野暮なことは言わないが,我が物顔のドライバーが増えれば増えるほど,事故も起きやすくなる.
当たり前だが,お金を払ってでも早く移動したいから高速道路を使うのであって,言い方を変えれば,お金を払って速度(移動時間)を買っているわけだ.そうした根本を無視して,混みやすい土日やお盆休みを狙って割引するなんて……ほんとは交通需要の平準化を目指すべきなのに…….
個人的には,土日の1000円や深夜のETC割引とかはやめて,すべて正規料金の半額でいいんじゃないかと思っている.無料や1000円だのハチャメチャな案じゃなく,現実的な着地点を見つけてほしいところ.もう少し現在の正規料金を安くして,走行距離に応じた課金をすべき,というのが大方の意見だと思うのだが.
ほかにもたくさんのジレンマがあると思うので,時間がある今のうちに考えておきましょう.
・土日に高速道路を渋滞させて,物流輸送の邪魔をしているのではないか?
・公共交通機関(JRやフェリー,飛行機)を衰退させることになるのではないか?
・公共交通機関を使っていた人までもが,クルマで移動するようになるのではないか?
・公共交通機関の利用に対する補助(たとえばJRの特急料金など)をすべきではないか?
・走行速度が上がったとしても,クルマの数が増えCO2排出量も増加するのではないか?
・モーダルシフトやインターモーダル,モーダルミックスなどの流れに逆行していないか?
・高度で迅速な判断が必要となる高速道路に,高齢ドライバーを誘導すべきなのか?
・IC付近の整備(一般道への接続)が追いついていないのではないか?
・維持管理費や債務返済の財源をどうするのか?料金所やそこで働く人の処遇は?
……などなど
―今日のことわざ―
出船によい風は入り船に悪い
当たり前だが,お金を払ってでも早く移動したいから高速道路を使うのであって,言い方を変えれば,お金を払って速度(移動時間)を買っているわけだ.そうした根本を無視して,混みやすい土日やお盆休みを狙って割引するなんて……ほんとは交通需要の平準化を目指すべきなのに…….
個人的には,土日の1000円や深夜のETC割引とかはやめて,すべて正規料金の半額でいいんじゃないかと思っている.無料や1000円だのハチャメチャな案じゃなく,現実的な着地点を見つけてほしいところ.もう少し現在の正規料金を安くして,走行距離に応じた課金をすべき,というのが大方の意見だと思うのだが.
道路科目を専門とする受験者はもちろんだが,それ以外の科目の方も,「高速道路」に対する自分の考えは明確に持っておいたほうがよいと思う.どこが政権を担うことになろうが,次のようなジレンマに対する回答(自分の考え)は準備しておきたい.高速道路4社は17日、お盆期間(6?16日)の利用状況をまとめた。通行料を上限千円とする休日割引が土、日に加え、お盆期間の木、金曜日にも適用された影響で、全国の交通量は前年同期比で14%増加した。
地震の影響で静岡県の一部区間で通行止めとなった東名高速道路は前年同期比8%減、迂回路となった中央道は22%増だった。通行止めとなった11?15日、東名は1日当たり約2万5千台減少した。このうち中央道に約1万8千台が流れたとみられる。
10キロ以上の渋滞は、昨年より195回多い498回。30キロ以上は前年比2倍以上で31回増の54回に達した。最も渋滞したのは13日午前4時すぎ、東北自動車道下り線の矢板北パーキングエリア(栃木)付近で69キロだった。
「共同通信 2009年8月17日」
ほかにもたくさんのジレンマがあると思うので,時間がある今のうちに考えておきましょう.
・土日に高速道路を渋滞させて,物流輸送の邪魔をしているのではないか?
・公共交通機関(JRやフェリー,飛行機)を衰退させることになるのではないか?
・公共交通機関を使っていた人までもが,クルマで移動するようになるのではないか?
・公共交通機関の利用に対する補助(たとえばJRの特急料金など)をすべきではないか?
・走行速度が上がったとしても,クルマの数が増えCO2排出量も増加するのではないか?
・モーダルシフトやインターモーダル,モーダルミックスなどの流れに逆行していないか?
・高度で迅速な判断が必要となる高速道路に,高齢ドライバーを誘導すべきなのか?
・IC付近の整備(一般道への接続)が追いついていないのではないか?
・維持管理費や債務返済の財源をどうするのか?料金所やそこで働く人の処遇は?
……などなど
―今日のことわざ―
出船によい風は入り船に悪い
試験から一週間が過ぎ,ホッと一息されていることと思います.結果の良し悪しは各自それぞれでしょうが,とりあえずお盆休み(を取れる方)はリフレッシュしましょう.
技術的体験論文のネタを見直すとか,家族サービスに徹するとか,来年に向けて勉強を開始するとか(これはさすがに無いと思うが……),なんでもいいので,休み明けに振り返ったとき有意義だったなぁ?という過ごし方をしてください.
平成22年(来年)度受験に向けた論文添削の申込みを開始しました.
予想に反して?すでに相当数の申込みが届いています.毎年締切が早すぎるので,今年は少しでも長く受付しようとは思っていますが,どうなることやら……という状態です.昨年のように,筆記試験の結果発表後2週間で締切,これはさすがにまずいかなと…….

筆記試験が終わって一段落したので,試験とはまったく関係ない話でも.
いつが最初かは忘れてしまったが,9月には4年ぶり?に,添削講座を通じて知り合った合格者さんたちと飲み会をすることになっています.すでに,リンク先のブログでも,ちらほらと書かれていましたが(笑).
現在受講されている方も,ぜひ合格していただいて,次回から参加願いたいところです.ちなみに,次回の開催日がいつで,場所がどこになるかも全然決まっていません……そんな集まりも「あり」かなと.
何から何まで,当日の段取りは他人任せなんだけど,すでに大船に乗った気分です…….全国各地から一箇所に集まって飲み会(昼は現場見学会)をするなんて,冷静に考えれば「とんでもないプラン」ですが,ありがたいことに北海道や九州からの参加者もおられます.
今日は,当日の宿泊先として,露天風呂付きのビジネスホテルを予約しました(先延ばしにしたら忘れそうなので).開催場所に詳しい方からオススメされたところを素直に予約したんだけど,まー,まともに入れる時間はないんだろうなぁ.
―受講者の皆さんへ―
毎年のことですが,8月13日から8月16日まで帰省するので,メールへの返事や添削はできないと思います.ご迷惑をおかけしますが,よろしくお願いします.
技術的体験論文のネタを見直すとか,家族サービスに徹するとか,来年に向けて勉強を開始するとか(これはさすがに無いと思うが……),なんでもいいので,休み明けに振り返ったとき有意義だったなぁ?という過ごし方をしてください.
平成22年(来年)度受験に向けた論文添削の申込みを開始しました.
予想に反して?すでに相当数の申込みが届いています.毎年締切が早すぎるので,今年は少しでも長く受付しようとは思っていますが,どうなることやら……という状態です.昨年のように,筆記試験の結果発表後2週間で締切,これはさすがにまずいかなと…….

筆記試験が終わって一段落したので,試験とはまったく関係ない話でも.
いつが最初かは忘れてしまったが,9月には4年ぶり?に,添削講座を通じて知り合った合格者さんたちと飲み会をすることになっています.すでに,リンク先のブログでも,ちらほらと書かれていましたが(笑).
現在受講されている方も,ぜひ合格していただいて,次回から参加願いたいところです.ちなみに,次回の開催日がいつで,場所がどこになるかも全然決まっていません……そんな集まりも「あり」かなと.
何から何まで,当日の段取りは他人任せなんだけど,すでに大船に乗った気分です…….全国各地から一箇所に集まって飲み会(昼は現場見学会)をするなんて,冷静に考えれば「とんでもないプラン」ですが,ありがたいことに北海道や九州からの参加者もおられます.
今日は,当日の宿泊先として,露天風呂付きのビジネスホテルを予約しました(先延ばしにしたら忘れそうなので).開催場所に詳しい方からオススメされたところを素直に予約したんだけど,まー,まともに入れる時間はないんだろうなぁ.
―受講者の皆さんへ―
毎年のことですが,8月13日から8月16日まで帰省するので,メールへの返事や添削はできないと思います.ご迷惑をおかけしますが,よろしくお願いします.
―平成21年(今年)度の受講者の皆さんへ―
取り急ぎ,今後のスケジュールをお伝えしておきます.今週末の8月7日には,技術的体験論文に関する案内をメールする予定です(お盆休みにでも構想を練ってください).
当たり前ですが,全員に送信するので,筆記試験がサッパリだったなぁ?と自覚している受講者さんにも届きます.毎年お伝えしていることですが,技術的体験論文を準備するか,今年はキッパリあきらめて来年に向けてボチボチ始動するか,このへんの判断は各自に任せたいと思います.
―平成22年(来年)度の受講を考えられている皆さんへ―
昨日試験が終わったばかりで,平成22年(来年)度の添削受講に関するアナウンスもしていないのですが,すでに添削指導の申込みが届き始めました.毎年締切が早すぎるから,ちょっとフライングされているようです……(笑).
こういった状況ですから,来年の受講を考えられている方で,基本的な添削指導の内容(建設部門(道路)の論文添削について,総合技術監理部門(建設)の論文添削について)を了解いただけるのであれば,随時「申込みフォーム」から申込みしてください.
なお,正式なアナウンスは8月10日前後,想定問題の配布は8月下旬スタートの予定です.昨日の今日ですから,まだ来年度の受験に向けた準備ができていないのです…….
想定問題の配布時期までは,「制覇する道標」という技術士論文の基本的な書き方をまとめたファイルを送るので,これを熟読することになると思います.総監部門にも「制覇する道標」はありますが,まずは青本を読んで大まかな流れをつかむのが有効だと思います.
取り急ぎ,今後のスケジュールをお伝えしておきます.今週末の8月7日には,技術的体験論文に関する案内をメールする予定です(お盆休みにでも構想を練ってください).
当たり前ですが,全員に送信するので,筆記試験がサッパリだったなぁ?と自覚している受講者さんにも届きます.毎年お伝えしていることですが,技術的体験論文を準備するか,今年はキッパリあきらめて来年に向けてボチボチ始動するか,このへんの判断は各自に任せたいと思います.
―平成22年(来年)度の受講を考えられている皆さんへ―
昨日試験が終わったばかりで,平成22年(来年)度の添削受講に関するアナウンスもしていないのですが,すでに添削指導の申込みが届き始めました.毎年締切が早すぎるから,ちょっとフライングされているようです……(笑).
こういった状況ですから,来年の受講を考えられている方で,基本的な添削指導の内容(建設部門(道路)の論文添削について,総合技術監理部門(建設)の論文添削について)を了解いただけるのであれば,随時「申込みフォーム」から申込みしてください.
なお,正式なアナウンスは8月10日前後,想定問題の配布は8月下旬スタートの予定です.昨日の今日ですから,まだ来年度の受験に向けた準備ができていないのです…….
想定問題の配布時期までは,「制覇する道標」という技術士論文の基本的な書き方をまとめたファイルを送るので,これを熟読することになると思います.総監部門にも「制覇する道標」はありますが,まずは青本を読んで大まかな流れをつかむのが有効だと思います.
昨日,今日と受験された皆さん,お疲れさまでした.
―総監―
今年の記述式を一言で言えば,「失敗に学び,失敗を生かす」ということかな……思いっきり畑村氏の失敗学の世界だな…….要するに,過去に犯した失敗を繰り返さない姿勢(いわゆるPDCAサイクル)が重要ということ.
ちょっと長く表現すると,過去の失敗事例を教訓として,総合技術監理の複数の観点から根本原因を把握し,改善すべき点を課題として提起,それを改善(解決)していく必要があるわけです.出題文はややこしい表現をしていますが,この大筋ができていれば問題ないと思います.
ざっとした感想?を「不測の事態への対応」に書いたので,目を通してみてください.
受講者さんたちは,想定問題として準備した失敗事例を記述したようです.時間不足で準備できなかった方もおられますが,やっておけば!と後悔されたのではないかと…….出題文と想定問題が,この程度似通っていれば正直十分(不測の事態を失敗と読み替えるだけ)だと思うし,総監部門の予想でドンピッシャリは不可能です.
あとは受講者さんたちの択一の出来が気になるところです.
―建設一般―
ひとつは低炭素社会が出題されたようです.もうひとつは解析・設計や数値シミュレーションに関する技術力の維持ですから,完全に予想外でした…….
低炭素社会なら,準備した論文を流用すれば受講者さんは書けたと思います.多くの受験者がこっちを選択したと思うので,教科書的な解答から一歩踏み込んだ「あなたの意見」が書けているかどうか,が勝負の分かれ目か.
―専門―
共通は,想定問題として準備した「柔軟性のある道路構造令」だったので,基本的に受講者さんは記述できたと思います.運用に当たっての留意点や課題などは,(勉強している人なら)同じような解答になると思うので,具体例を挙げて目的を説明できているかどうか,がポイントになるのでは?
ちなみに,設問に書かれていなくても,課題解決策(どういう対策をすべきかという自分の意見)は書くべきだと思います.
選択では,今年も維持管理を書いた受講者さんが多いのかな?主要部材に関する記述ができたか,この点が気になるところ.どちらかと言うと,今年用意した想定問題よりも,昨年用意した想定問題通りの設問でした.そうやって考えると,前年度からの受講者さんは有利だったかもしれない.
排水性舗装も,昨年の想定問題が出題された感じ(これも1年早かった……).これを選択するのは,ワタさんぐらいか?
費用便益分析については,準備した論文を切った貼ったすれば,受講者さんなら記述できたと思います.逆に,環境保全絡みの土工や無電柱化を選択された受講者さんは少ないのではないか,と思っています(これらは予想外でした).
総監部門の問題を提供してくれた「ココアさん」,建設部門の問題を提供してくれた「ひゃくさん」,迅速な対応ありがとうございました.
とりあえずビールでも飲んで,筆記試験の疲れを癒してください.
―今日のことわざ―
寝る間が極楽 (毎年同じになってきたが……)
―総監―
今年の記述式を一言で言えば,「失敗に学び,失敗を生かす」ということかな……思いっきり畑村氏の失敗学の世界だな…….要するに,過去に犯した失敗を繰り返さない姿勢(いわゆるPDCAサイクル)が重要ということ.
ちょっと長く表現すると,過去の失敗事例を教訓として,総合技術監理の複数の観点から根本原因を把握し,改善すべき点を課題として提起,それを改善(解決)していく必要があるわけです.出題文はややこしい表現をしていますが,この大筋ができていれば問題ないと思います.
ざっとした感想?を「不測の事態への対応」に書いたので,目を通してみてください.
受講者さんたちは,想定問題として準備した失敗事例を記述したようです.時間不足で準備できなかった方もおられますが,やっておけば!と後悔されたのではないかと…….出題文と想定問題が,この程度似通っていれば正直十分(不測の事態を失敗と読み替えるだけ)だと思うし,総監部門の予想でドンピッシャリは不可能です.
あとは受講者さんたちの択一の出来が気になるところです.
―建設一般―
ひとつは低炭素社会が出題されたようです.もうひとつは解析・設計や数値シミュレーションに関する技術力の維持ですから,完全に予想外でした…….
低炭素社会なら,準備した論文を流用すれば受講者さんは書けたと思います.多くの受験者がこっちを選択したと思うので,教科書的な解答から一歩踏み込んだ「あなたの意見」が書けているかどうか,が勝負の分かれ目か.
―専門―
共通は,想定問題として準備した「柔軟性のある道路構造令」だったので,基本的に受講者さんは記述できたと思います.運用に当たっての留意点や課題などは,(勉強している人なら)同じような解答になると思うので,具体例を挙げて目的を説明できているかどうか,がポイントになるのでは?
ちなみに,設問に書かれていなくても,課題解決策(どういう対策をすべきかという自分の意見)は書くべきだと思います.
選択では,今年も維持管理を書いた受講者さんが多いのかな?主要部材に関する記述ができたか,この点が気になるところ.どちらかと言うと,今年用意した想定問題よりも,昨年用意した想定問題通りの設問でした.そうやって考えると,前年度からの受講者さんは有利だったかもしれない.
排水性舗装も,昨年の想定問題が出題された感じ(これも1年早かった……).これを選択するのは,ワタさんぐらいか?
費用便益分析については,準備した論文を切った貼ったすれば,受講者さんなら記述できたと思います.逆に,環境保全絡みの土工や無電柱化を選択された受講者さんは少ないのではないか,と思っています(これらは予想外でした).
総監部門の問題を提供してくれた「ココアさん」,建設部門の問題を提供してくれた「ひゃくさん」,迅速な対応ありがとうございました.
とりあえずビールでも飲んで,筆記試験の疲れを癒してください.
―今日のことわざ―
寝る間が極楽 (毎年同じになってきたが……)
昨日の今日なので,大まかにしか考えていないが,今年の記述式を振り返ってみたい.
1枚目は,不測の事態が発生して多大な影響を与えたもの(Aケース),あるいは不測の事態が発生したが放置せず対処したので多大な影響に至らなかったもの(Bケース),どちらか1つを取り上げて記述させる内容だった.
たぶんAケースを取り上げた受験者が多いと思うが,要するに,過去の失敗事例を書けば済む話(1枚目はその概要を書けばOK).失敗事例を準備していたかどうか,で明暗が分かれた感じ.
2?3枚目は,不測の事態が発生したことによる影響は,難しく考えなくても記述できたのでは?失敗(不測の事態)に至った原因のほうは,原因を建設技術に求めてしまっては後が続かない.あと,不測の事態が生じたきっかけ(トリガー)は不可抗力的なものが望ましい.
設問では要求されていないが,失敗(不測の事態)に至った原因を踏まえた課題(改善すべき点とも言える)も書いておきたいところ.もちろん,4?5枚目で解決(改善)される課題を書く必要がある.
4?5枚目は,上述した課題の解決策,すなわち同じ失敗を繰り返さないための改善策を総合技術監理の視点から書けばよい.
設問では,具体的な想定方法と書かれているが,具体的な改善策と読み替えてもよいと思う.設問でも書かれているように,幅広く想定外をなくす(同じ失敗を繰り返さない)ための改善策を書ければ問題ない.
ちなみに,一部を改善する策ならカネをかければ済む話になるので,全体のバランスを最適化するような改善策がほしいところ.もちろん,自分の組織と照らし合わせた具体的な改善策(失敗の再発・未然防止)を記述しないといけない.
ざっと振り返ってみたが,この記事ではリスクマネジメントという語句を使っていない.それに固執するよりも,PDCAサイクルの考え方を前面に押し出したほうがよいと思う.なんでもかんでもリスクマネジメント一色の受験者には厳しい出題だったのかもしれない.
1枚目は,不測の事態が発生して多大な影響を与えたもの(Aケース),あるいは不測の事態が発生したが放置せず対処したので多大な影響に至らなかったもの(Bケース),どちらか1つを取り上げて記述させる内容だった.
たぶんAケースを取り上げた受験者が多いと思うが,要するに,過去の失敗事例を書けば済む話(1枚目はその概要を書けばOK).失敗事例を準備していたかどうか,で明暗が分かれた感じ.
2?3枚目は,不測の事態が発生したことによる影響は,難しく考えなくても記述できたのでは?失敗(不測の事態)に至った原因のほうは,原因を建設技術に求めてしまっては後が続かない.あと,不測の事態が生じたきっかけ(トリガー)は不可抗力的なものが望ましい.
設問では要求されていないが,失敗(不測の事態)に至った原因を踏まえた課題(改善すべき点とも言える)も書いておきたいところ.もちろん,4?5枚目で解決(改善)される課題を書く必要がある.
4?5枚目は,上述した課題の解決策,すなわち同じ失敗を繰り返さないための改善策を総合技術監理の視点から書けばよい.
設問では,具体的な想定方法と書かれているが,具体的な改善策と読み替えてもよいと思う.設問でも書かれているように,幅広く想定外をなくす(同じ失敗を繰り返さない)ための改善策を書ければ問題ない.
ちなみに,一部を改善する策ならカネをかければ済む話になるので,全体のバランスを最適化するような改善策がほしいところ.もちろん,自分の組織と照らし合わせた具体的な改善策(失敗の再発・未然防止)を記述しないといけない.
ざっと振り返ってみたが,この記事ではリスクマネジメントという語句を使っていない.それに固執するよりも,PDCAサイクルの考え方を前面に押し出したほうがよいと思う.なんでもかんでもリスクマネジメント一色の受験者には厳しい出題だったのかもしれない.